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1万7,250光年 世界最高精度の距離測定に成功

掲載日:2007年7月11日

遠方の天体距離測定の概念図
遠方の天体距離測定の概念図
提供:国立天文台

地球から17,000光年離れた遠方の天体までの距離を、これまでで最高の精度で計測することに国立天文台が成功した。

岩手県奥州市、鹿児島県薩摩川内市、東京都小笠原村、沖縄県石垣市の4カ所に設置された直径20メートルの電波望遠鏡の観測データを集め、直径2,300キロ(奥州市と石垣市の距離)の電波望遠鏡で観測したのと同様の精度を得た。距離の測定法は、太陽の周りを回っている地球が、太陽に対して正反対の位置にある時に天体を見る角度がわずかにずれる(年周視差)ことを利用する。

正確な距離を測定した天体は、オリオン座の方向にあり、若い星が生まれていることで知られるS269(シャープレス269)という領域の中にある。国立天文台の観測の結果、この天体を観測した角度の違い(年周視差)は、わずか189プラスマイナス8マイクロ秒角(約2000万分の1度)。この角度の差から三角測量の原理を使って割り出した地球からの距離は、1万7,250プラスマイナス750光年と分かった。

この結果は、これまでで最も小さな年周視差による測定結果で、同時に三角測量で測定された最も遠い距離となる。これまで三角測量の手法で測定された最も遠方の記録は、9,050光年だった。

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