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ジェンダー視点による学術と社会の再構築提言

2006.11.27

 学術研究のみならず、経済活動、社会生活においてもジェンダー視点による再構築が必要、とする提言を日本学術会議の「学術とジェンダー委員会」がまとめ、公表した。

 提言は、科学者たちに対し「ジェンダー(社会的・文化的な性別、性差)視点が、あらゆる学術研究にとって必要かつ有効であることを認識し、各学問分野にジェンダー視点を取り入れる」ことを求めている。

 19世紀には、科学者のほとんどは、欧米先進国の男性であり、「西欧中心主義」「男性中心主義」が、科学研究の中に暗黙に含まれていた。これからはジェンダーに敏感になることが、あらゆる学術研究に必要であり、それによって「人間のための学術」に大きく貢献できる研究分野が数多く展望できる、としている。

 科学界だけでなく、行政・教育研究機関、マスコミ・企業・一般市民に対しても「ジェンダー視点に立った支援策」や、「ジェンダーに敏感な視点」を求めている。

 「学術とジェンダー委員会」(委員長・江原由美子首都大学東京教授)は、2月以来、合同委員会、ヒヤリング、シンポジウム(10月30日編集だより参照)などを開き、今回の提言をまとめた。

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