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水深5,815メートルの海底岩石採取

2006.08.15

 小笠原父島東方、水深5,815メートルの海底をボーリング、厚さ4メートル分の岩石試料採取に成功した、と経済産業省が発表した。

 岩石採取に用いたのは、同省が開発したつり下げ型のボーリングシステム「BMS2号機」。深海底のボーリング方法には、海面上の専用船からドリルパイプを海底まで下ろして掘削する方式があり、こちらは米国の深海底掘削専用船によって水深5,980メートルという記録がある。

 日本のつり下げ型ボーリングシステムは、掘削できる深さが海底下約20メートルと、より深く掘れ、多くの試料が採取できるドリルパイプを使う方式に比べ制約がある。他方、テレビカメラによって船上から掘削場所を観察できることから、狙った地点を掘削しやすい長所がある。

 水深5,815メートルの掘削は、つり下げ型ボーリングシステムとしては世界最深の記録で、他国にない貴重なデータを取得できた、と経産省は言っている。

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