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筋力低下防ぐ足こぎ車椅子

2006.08.08

 足を使わずに済むという常識に反して、あえて足でこぐ車椅子を半田康延・東北大教授らが開発した。脳卒中あるいは脊髄(せきずい)損傷などで足が不自由になった患者にとって、筋力低下や骨粗しょう症を防ぐ効果が期待できる。

 開発された車椅子は両足の部分にペダルがついており、両足でこいで、車を動かす。脳卒中のため片足が完全にまひしている患者に使ってもらったところ、まひしている方の足の筋肉も、実際に働いていることが筋電図で確かめられた。手で車を回す従来の車椅子と比較したところ、足こぎ型の方が同じ時間で6倍も長い距離を移動できることも明らかになった。

 脊髄損傷のため、両足がまひしている患者に対しては、レバーの操作で皮膚の上から筋肉に電気信号を送り、足を動かす新しいタイプも研究している。

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