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詳報 ノーベル賞 熱帯病薬の開発 - 熱帯病の特効薬 イベルメクチンへの道

掲載日:2015年12月4日

熱帯病の特効薬 イベルメクチンへの道
  • オンコセルカ症(河川盲目症)と呼ばれる病は川辺でよく発生する。ブユが媒介するフィラリア線虫の幼虫が体内に入り込むと、皮膚に猛烈なかゆみを生ずる。症状が進み、幼虫が目に集まると失明する。熱帯地域では失明の主要な要因になっている。世界で推定2500万人の感染者がおり約30万人が失明に至っているとされる。2015年のノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった大村智博士らが開発した薬「イベルメクチン」はアフリカや中南米の人々を苦しめる、この感染症の特効薬だ。年1回程度、経口投与するだけでオンコセルカ症を予防できる。世界保健機関(WHO)はイベルメクチンを用い、オンコセルカ症の撲滅作戦を進めており、2020年代の制圧を目指している。

 

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