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特集:炎熱のブラックホール - 時空の終端 ファイアウォール

掲載日:2015年7月7日

炎熱のブラックホール - 時空の終端 ファイアウォール
  • ブラックホールから粒子が漏れ出すというホーキングの発見は、物理学の理解に残るギャップを露呈した。この「ホーキング放射」はブラックホール内部で情報が破壊されることを意味するように思える。しかし、量子力学は情報の消失を禁じている。「情報のパラドックス」と呼ばれる難題だ。この解決を目指して、ひも理論に基づく理論研究が進んできたが、最近の研究はブラックホールがさらに厄介な存在であることを示している。著者らの計算によると、ブラックホールの周囲には高エネルギー粒子でできた「ファイアウォール」がある。この壁は空間そのものの終端なのかもしれない。ファイアウォールのパラドックスを解決することは、量子力学と一般相対性理論の統合に向けた道筋を提供してくれる可能性がある。

 

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