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特集:『限界』を科学する - 睡眠者の殺人 意識と無意識の境界を問う

掲載日:2012年12月19日

『限界』を科学する - 睡眠者の殺人 意識と無意識の境界を問う
  • 睡眠中に妻を殺害して罪に問われた男性がいる。眠っていたのは妻の方ではなくて、手を下した本人がそう主張する。しかし、人を殺すことができたとすれば、その人はその時に起きていたというほかはないのではないか?実は、睡眠中の暴力やいたずらなど「睡眠時随伴症」とよばれる行動による事件は、一般に思われているよりはずっと多い。

    脳が眠っているか目覚めているかは、どちらかにはっきり分けられる現象ではないと、一部の研究者は考え始めている。「局所睡眠理論」と呼ばれる考えによれば、脳は部位によって眠っている状態と、そうでない状態が混じっている。目覚めているように見える人でも、脳の一部が眠っている場合があり、その逆もありえる。この睡眠をめぐる謎めいた現象を手掛かりに、意識と無意識の境界について考える。

 

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