マガジン - 日経サイエンス誌ダイジェスト -

森を支える“美味芳香”

掲載日:2010年6月25日

日経サイエンス7月号 iPS細胞 急進展する研究
  • トリュフは西欧料理の高級食材で庶民に縁遠い存在だ。イタリアの白トリュフは1kgあたり3000ドル以上する。トリュフは菌類の胞子が詰まった、いわば地下に育つキノコ。芳しい香りで動物を誘い、掘り出して食べてもらうことで胞子を散布する。近年、遺伝子解析や野外調査などから、その生態がわかってきた。トリュフを生じる菌類は樹木の根に共生して「菌根」を形成する。菌根は木の根より細くて長いので、根が届かない土壌のすきまに入り込み、効率よく養分や水分を吸収、樹木に与える。樹木は光合成で作った糖類などを菌類に提供する。菌根が失われれば樹木は大きな影響を受ける。トリュフは森の動物たちの食物となり木々も支える

 

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