マガジン - 日経サイエンス誌ダイジェスト -

猛スピードで進むiPS細胞研究

掲載日:2010年6月1日

日経サイエンス7月号 iPS細胞 急進展する研究
  • 鴨川にほど近い京都大学のキャンパスに今春、世界の注目を集める研究所が誕生した。「iPS細胞研究所」、略称サイラ(CiRA)だ。

    私たちはお母さんのお腹の中で受精卵から赤ちゃんへと育っていくが、その最初期の段階(初期胚という)の細胞は皮膚や心臓、腎臓、血管などさまざまな種類の細胞へと分化する能力を持っている。これを細胞の万能性というが、もし自分の皮膚を少し取って、その細胞に万能性を持たせることができたら、病気や事故で傷んだり失われたりした組織や臓器を自由に生みだして移植できるようになる。夢のような話だが、実際にそうした細胞が生みだされ、世界各地で臨床応用に向けた研究が大車輪で進んでいる。それがiPS細胞(人工多能性幹細胞)だ。

    iPS細胞の生みの親は、今やノーベル賞の有力候補となった京都大学の山中伸弥教授。その山中教授の新たな研究の本拠がサイラだ。京都から全世界に広がり、急進展を続けるiPS細胞研究の最前線を、2本立ての記事でわかりやすく紹介する。

 

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