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マガジン - 日経サイエンス誌ダイジェスト -

なぜ地球には鉱物がたくさんあるか

掲載日:2010年5月7日

日経サイエンス6月号 脳の見えざる活動
  • ダイヤモンドに金、銀、石英、長石、黒雲母……。知っている鉱物の名前を問われて10も上げることができれば上々かもしれない。では、どれくらいの種類の鉱物が地球に存在しているのだろう? 答えは4400種類。こんなに種類が多いのは太陽系では地球だけで、ほかの惑星ではずっと少ないらしい。金星や火星も同じような固体惑星なのに、なぜ地球だけこのように多様な鉱物ができたのだろうか? 実は鉱物の半数以上は、地球に生物がいたために生みだされたと考えられている。

    地球の陸地は最初、マグマが冷えてできた玄武岩に覆われて黒かったが、海で光合成生物が誕生して膨大な酸素を大気に放出した結果、酸化して赤くなった。その後、地殻変動などの影響で大気中の二酸化炭素が減って気温が低下、大地は氷で覆われて白くなり、最後には植物が陸上に進出して緑になった。こうしてみると地表面は生物の大きな影響を受けてきたことがわかる。そして大地の色が変わる度に新たな鉱物が生みだされていった。鉱物や鉱石の世界は生物の世界とはまったく違うと考えられがちだが、鉱物も生物と同様、進化という観点で捉えることで新たな研究のフロンティアが開けてくるかもしれない。

 

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