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正体見たり ナノバクテリア

掲載日:2010年3月4日

日経サイエンス4月号 無数の宇宙に生命?
  • それが本当なら私たちの生命観を変えるほどの大発見が1993年にあった。私たちの身の回りや、呼吸している空気の中には無数の細菌(バクテリア)がいるが、その存在に気づかないのは小さいからだ。1つの細菌は髪の毛の太さの1/100ほどしかない。しかし同年、イタリア・ビテルボの温泉付近の岩石から発見された微生物化石はサイズが普通の細菌の1/5~1/100。専門家も驚くほどの小ささだった。

    96年にも同じ類の“大発見”が当時のクリントン米大統領によって発表された。火星からの隕石に微生物の痕跡と思われるものが見つかったというのだ。その火星生物?も通常の細菌よりかなり小さかった。これら化石で見つかった極小の微生物はナノバクテリアと呼ばれるようになり、98年には“生きた”同類も発見された。

    しかし、ナノバクテリアに対して懐疑的な見方をする専門家は多い。こんなサイズでは生命を維持するのに必要な機能を持てないのではないかと思われたからだ。著者らはこのナノバクテリア問題に正面から取り組み、正体を突き止めた。ナノバクテリアの“合成”にも成功した。

 

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