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南極の氷をミクロに見る

明治大学 理工学部応用化学科 助教授 深澤倫子 氏

掲載日:2007年6月1日

深澤倫子 氏(明治大学 理工学部応用化学科 助教授)

深澤倫子 氏(明治大学 理工学部応用化学科 助教授)

 

幼少の頃は科学者の伝記を読むのが好きでしたし、理科は好きだったと思います。大学三年生までは、オーケストラにのめり込んでいて、朝から晩まで勉強もせずにトランペットを吹いてばかりいました。

大学四年生のときに出会った前晋爾先生、以前は南極越冬隊の隊長というご経歴のもち主で、博士号を取るまでの間の師匠でした。学生時代から一貫して続けることとなる氷の研究のきっかけは、前先生との出会いが大きく影響しています。どちらかというと放任主義でしたが、研究の結果はすべて研究する者自身の責任。研究者とはこうあるべき、という姿を教えられました。「目標は今の自分の実力でできると思うことよりもさらに高いところにもて」とよく言われました。そう心がけておかないと、徐々に低空飛行になり、浮上するのが難しくなるから、と。今でも何かにチャレンジする時は思い出す言葉です。

水はすごく身近なものですが、まだまだわかっていないことがたくさんあり、研究をやってもやっても面白いことが出てくるといった感じです。この研究は生き甲斐になっています。結構楽天的で、思い通りの結果が出なくてもあまり落ち込みません。思い通りにいかない時、失敗だと思ってしまうと発見につながらないと思います。何で思い通りにならないかを考えることで研究は進むのです。だから、そういう時ほど新しい発見のチャンスだと思い、わくわくします。

(科学技術振興機構 浅野光基)
  • 「さきがけものがたり-未来を拓く研究者たちのドラマとその舞台」(アドスリー発行、丸善 販売)から要約転載)

 

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