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2008年10月26日編集だより

小岩井忠道

高校の先輩、後輩たちとその家族数十人と一緒に、皇居を一回りした。27年前から続いている行事で、最初の年は200人、最も多いときは300人を超す参加者があった。民放テレビ局の夕方のニュースで放映されたこともある。寄付も相当あり、世話役は事前に河童橋の問屋街でさまざまな賞品を買い込み、袋詰めしてその日に備えるという涙ぐましい努力をした、と聞いている。

1年ほど前、高校の同窓会史の編集作業で昔の会報を読み直していたら、第1回の実行委員長は旧制中学時代の1937(昭和12)年卒業という大先輩(元日本航空パイロット)だった。当日に備え、事前に比叡山を訪れ、三塔巡拝の行者道歩く会に参加したうえ、無事、歩く会が終わった翌日には、再び比叡山の10万枚大護供に参加、翌月にはまたまた比叡山を訪ね、朝のお勤めに参加して皇居1周歩く会のお礼の護摩を焚いた、というから驚く。

さて、年を経るに従い人々の気質が変化したのか、ちょっとした賞品程度では子どもたちも喜ばなくなったのか、ここ数年参加者の数は低迷している。しかし、何となく面白いのである。小雨の中、集合場所の北の丸公園を出発、田安門-半蔵門-桜田門とお堀に沿って歩き、半蔵門から二重橋前広場に入り記念撮影。大手門から皇居東御苑(旧江戸城本丸、二の丸)に入って、何度も見た見事な石垣にあらためて感心する。天守閣跡に登った後、北桔橋を出て、北の丸公園に戻る、というコースである。

芝生の上に座り、世話役の後輩諸兄姉(といっても50歳近いか50代半ば)が用意してくれたビールでのどを潤し、豪華な弁当を用意してきた先輩、後輩のお裾分けにもあずかる。一時よりだいぶ少なくなったとはいえ、参加した子どもたちがビンゴの賞品や図書券をもらって大喜びする姿にことしも温かい気分に浸った。

解散後、これから打ち上げという後輩たちと別れ、姪母娘と参加した先輩と連れだって北の丸公園内の科学技術館を見学した。前に見たのがいつか思い出せないくらい久しぶりだったが、昔の印象に比べ展示もだいぶ進化しているのが分かる。子どもたちの動きを見ているとどういう展示が人を引きつけるか一目瞭然だ。これは大事なこと、などと一方的に押しつけるような展示、動きが全くない展示、自分で動かしてみることができない展示…。これらはまず駄目だ。子どもどころか、大人にも退屈でしかないが…。

ガスの展示区画では、うまく実験教室の時間にあたり、さまざまな色の炎を出してみせる燃焼実験の講師にすっかり感心した。子どもたちの反応を見ながら、話や実験操作を進める。時々笑いをとりながら。どうもこれがコツのようだった。

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